一より習ひ

「稽古とは一より習い十を知り、
 十よりかえる元のその一」なのだそう。
 和の世界をマイペースで巡る
 植田伊津子の徒然記です。

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秋到来

先週9日(金)は仕事に手間取って、帰宅したら終電の一本前だった。けれど入稿がひとつ済み、心は晴れ晴れとした気分。
編集の仕事は、とりあえず印刷所へ入稿するとホッとする。ホッとしたのもつかの間、また違う仕事が追いかけてきたとしても、その一瞬だけはなにものにも代え難い解放感がある。

そして10日(土)。ようやくお茶のお稽古の夏休みが終わり、稽古再開。
前日の帰りが遅かったけれど、朝起きてすぐ、数寄屋袋の中を点検したりする。
そのイソイソとした感じは、夫から見るとおかしいと見えて、「なんだかすごくうれしそうだね」と言われる。
そりゃそうです(笑)。お茶あってのわたくしですから。

稽古場では、仲間の方々との久しぶりの再会を喜んだのち、茶箱の雪点前を2度おこなった。いつも夏休み明けは点前が覚束ないが、それでも2度もやれば、だいたいできる、ぐらいにはなる。面白いもので、それ以上できるようにもならない。
茶箱の点前はいつもそれくらいでシーズンが終わる。

わがお稽古場は次回からは通常の風炉点前になり、わたくしは今秋おこなう茶事の準備がはじまる。亭主をおこなうのは逆勝手の席なので、炭手前から濃茶、薄茶など、これら逆勝手の点前をおさらいしなくてはいけない。

11日(日)、故郷から20世紀梨が届いた。うつくしいグリーン色の梨である。瑞々しい果汁が口の中に広がる。
ああ、秋の味覚。山陰の自然を思い出す味だ。お父さん、いつもありがとう。



梨がたくさん届いたので、お隣の西川さんや、ご近所に住む姉弟子や妹弟子さんたち、そしてお茶の師匠のお宅を巡回して、皆さんにお裾分けをしたら、どなたもたいへん喜んでくださった。笑顔を見るとこちらもうれしくなる。

さあ、今週もいろいろ励みたいと思います。




寺町の近くに住んでいるわたくしの散歩コースで、とあるお寺がこんな掲示板を掲げているのを見つけた。
まさしくその通り(笑)。

「生きるって、つらく苦しくきびしい。でもすばらしい」
そしてあくせく生きる人間は、私たちを取り巻く物言わぬ美しい自然に心を癒される。

『月知明月秋 花知一様春』
   月は明月の秋を知り、花は一様の春を知る
(月は無心に運行し、花も無心に咲いている。しかも時をたがえず、月は毎年秋になると名月を楽しませてくれ、花も春になれば決まって百花繚乱に咲き乱れる。)淡交社刊『茶席の禅語大辞典』より

今日は、中秋の名月。



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COMMENTS

Posted by 竹とんぼ  at 2011/09/12 3:14 PM
>2度もやれば、だいたいできる、ぐらいにはなる。面白いもので、それ以上できるようにもならない。
妙に納得してしまいました〜 今日は仙遊を稽古しまして二回目はだいたい出来る・・・くらいでした。
暑い暑いと言っても 朝夕の涼しさはもう しっかりと秋なんですね。
今日はお月さまを愛でながら一服お茶をいただきましょう。
Posted by 植田伊津子  at 2011/09/12 6:19 PM
竹とんぼさん

だいたいできるようになった、と思っても、時間をおいてふたたび取り組む時には、すっかり点前が雲散霧消しているのです(笑)。
たぶん竹とんぼさんをはじめ、お茶を学んでおられるすべての方々が、そうだろうと推察いたします。

さて、お月様がうつくしい夜となりそうです。今夜はいましばらく月を眺めて過ごしましょう。
Posted by 月のたぬき  at 2011/09/12 9:09 PM
お邪魔いたします。
植田さんは山陰のご出身なのですね。梨ということは鳥取でしょうか。
私、島根在住の者です。いつも植田さんのブログは、ははぁ〜と学ばせてもらうことばかりです!茶歴8年の若造ですが、今後ともよろしくお願いいたします!
Posted by 植田伊津子  at 2011/09/12 9:40 PM
月のたぬきさま

わたくしは、兵庫県但馬地方の「香住」出身です。
神戸へ出るよりも鳥取に行くほうが近く、故郷の味は山陰と共通していて、20世紀梨をはじめ、松葉ガニやノドグロ、キスやエテガレイなど、島根や鳥取のラインにつながっています。

東京に出て、すでに20年以上経ってしまいましたが、今でも故郷は心の中に強く存在していますし、子どもの頃から親しんだ味に郷愁を感じますね。
山陰地方は交通の不便なこと、この上なしの地域かもしれないけれど、それゆえ人が少ないからのんびりしていますし、なにより自然がうつくしい。わたくしの故郷の香住は、わたくしの知るなかでもっとも素晴らしい場所です。

最近はなかなかブログ更新ができずにおりますが、また暇なときにときどきご覧ください。よろしくお願いいたします。
Posted by はっぱちゃん  at 2011/09/13 11:30 AM
植田様、ご回答有難うございます。とても良く理解できました。
声明公演には、他に場と時期に相応しい着物も無いので絽ちりで行きましたが、お隣の席にいらした出演僧のおばあ様だという方にこちらが照れる程誉められてしまいました。その方も上品な着物をお召で、そういう方に声をかけて頂くのは嬉しいですよね。(反対に洋服の年配女性に帯のタレを直されたりすると笑顔でお礼。内心ムカッです)母のお下がりでしたが・・・思い切って着て良かったです。教えて頂いたとおり下旬の茶会には普通の単で行こうと思います。
お忙しいなか、お返事下さって有難うございました。

はっぱ
Posted by So-k  at 2011/09/13 6:04 PM
植田伊津子様

初めてコメントいたします。
茶道に真摯に取り組まれるご様子を、時に微笑みながら、
時にため息をつきながら、拝読しております。
先週は茶箱のお稽古で、月点前をさせていただきました。
先にいらした妹弟子さんがお点前をなさる間、客になり、
しっかり予習させていただいたのにも拘わらず、
ところどころ揃わぬ為体でした。
2度で「だいたいできる」植田さんを尊敬します。
Posted by Νοri  at 2011/09/23 12:37 AM
着物ベーシック共々拝見し参考にさせて頂いております。10月中に灯篭茶会があります。限定100名 二席(小間あり)。簡単なお食事もつく茶会です。お香をお習いしている先生のお茶流派で、先生と同席致します。先生曰く「訪問着、つけ下げ。色無地でも何でも良いのよ〜」。と言う事はカジュアルではない…。この場合は無難に色無地がベストでしょうか?
アドバイスを頂けたら、と思います。

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