一より習ひ

「稽古とは一より習い十を知り、
 十よりかえる元のその一」なのだそう。
 和の世界をマイペースで巡る
 植田伊津子の徒然記です。

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今週末の展覧会情報

昨日のお稽古のあとは、曇天をにらみながら、都心へ。
今日はギャラリーを見て回ろうと決めていたのだ。きもの関係や工芸展など、お知らせくださる皆さん、いつもありがとうございます。


竹工芸家の
磯飛節子さんからは、日本橋三越本店での「第13回伝統工芸木竹展」のご案内。


5月24日(火)〜30日(月)、入場無料、日本橋三越本館1階中央ホール特設会場にて。

日本工芸会会員ならびに一般作家を対象にした伝統工芸系の展覧会である。磯飛さんはすてきな文箱を出品されていた。
木竹工芸のおもしろさは「滋味」。磨き込まれた木目のうつくしさや、竹を使った籠の表現を観察すると、自然をわが掌中におさめたいと願う、自己との真剣な格闘の痕跡がうかがえる。

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銀座・一穂堂ギャラリーでは「十代目  誉田屋源兵衛の帯展」。ちょうどギャラリーオーナーの青野恵子さんがいらしたので、誉田屋の帯の魅力についてお聞きした。


『春秋』と名付けられた袋帯(地が、渋い銀箔)と、波扇立涌地紋の無地染を取り合わせて。


誉田屋源兵衛(こんだやげんべえ)の物づくりの魅力は、京都で270年続く老舗製造卸メーカーであるにもかかわらず、江戸の粋を表現しているところ」にあるという。
今回は、桃山時代の意匠を取り入れた誉田屋らしい「攻め」感をただよわせる新作が並んだ。

そのなかでも注目は、緯糸に有名な名塩和紙の箔紙を使った箔帯だ。
兵庫の西宮の北でつくられる名塩雁皮紙(重要無形文化財)は、桃山・江戸時代からこの地に伝わるもので、泥土を混ぜて漉くために、虫害や変色に強く、燃えにくいなどの特徴がある。そのため古くから神社・仏閣・城館の襖紙として使用されてきた。
現在は人間国宝の谷野剛惟(たにの・たけのぶ)さんだけが手がけていて、伊勢神宮、桂離宮、日光東照宮、二条城などに使用される和紙も谷野さんの作だという。

その谷野さんの和紙を用いて箔紙を作成し、これを糸状に割いて緯糸として織ったものが、本展に並んでいる箔帯。デザインは、高台寺蒔絵の菊を思わせるものや、桃山小袖に表現される様式化された草花などを意匠として取り入れている。

こちらでは十数年前から開催している好評の帯展で、本展は2、3年ぶりとのこと。会期は今週の土曜日(28日)まで……なので、興味のある方は急いでお出かけを。

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九段下の
和食器ギャラリー・暮らしのうつわ花田では「岡本修(色絵)&岡田直人(白釉)陶工ふたり展」。5月18日(水)〜28日(土)。こちらも明日まで、でした(^_^;)。


花田のHPより。左は色絵あぜ道四方皿(岡本修)、右が白釉八角皿(岡田直人)。

昨年の12月の『甦る、古器。』展に出品されていたうつわに眼を見張り、お二方の仕事ぶりをあらためて拝見したくてうかがった。その節の古器展では、いろいろ買ってしまったわたくしである。
ちょうど店主の
松井信義さんが会場にいらして、昨年の古器展で、乾山写しの岡本さんの四方板皿や岡田さんの白磁鉢を購入したと話したら、今展のうつわについてもいろいろ説明くださった。

お話をうかがっていると、店主みずからが本当に『暮らしの骨董』を愛されていて、自分の愛する世界を、お客さまの食卓に、比較的廉価な値段のうつわにして届けたいと思っている気持ちが伝わってくる。
わたくし自身、骨董の染付のうつわをふだんの食卓で使っている人間だから、花田がプロデュースする骨董写しの現代のうつわは、その世界観も含めて、自然に魅入ってしまう。

今回、岡本さんが出されていた乾山写しの四方の向付……思わず食指が伸びる出来映え。岡田さんがつくるキレのある白磁のそばちょこ(驚くほど華奢だ)も、『草』のたたずまいながら『真』の格を備えた不思議な趣き。
わたくしはおふたりの世界、どちらもとても好きです。

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週末にかけてのお出かけ情報もひとつ。
横浜の
三溪園で、今日から3日間(27日〜29日)おこなわれる「日本の夏じたく」展である。今年で5回目を数える。


染色家・久保紀波さんは、出品作家でありながら、本展の事務局長でもある。自然の素材を生かした透明感のある扇や、墨を染料として用いた作品などが代表作。


銀や金を使って、和装小物を手がけるという銀線細工の松原智仁さん。今展はふだん使いできるアイテムも並ぶのだそう。


染織・墨画・漆・やきもの・日本刺繍・銀線細工・インドの布・竹工芸……などを手がける新進の物づくり作家10数人たちが、夏に向けての自作品を展示即売する。
すばらしい三溪園の庭園を背景にした『大人の文化祭』のような雰囲気で、好評を博しているという。大人はなにかと楽しくないと、出かけないのだ。

会期中庭園内の施設では、気軽なお茶席や点心がもうけられ(事前予約必要)、蒔絵体験や絹扇子の扇面づくり、ふろしき講座、古帛紗を縫う、などのイベントも各種予定されている。
詳しくは
こちらのHPを参照のこと。
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