一より習ひ

「稽古とは一より習い十を知り、
 十よりかえる元のその一」なのだそう。
 和の世界をマイペースで巡る
 植田伊津子の徒然記です。

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唐織帯の糸浮きを補修する

過日、東京駅そばの京都館でおもしろいものを発見。
三條本家みすや針特製の「ほつれのん」(定価399円)という補修の特殊針である。みすや針は京都の針の老舗で、良質な使いやすい針を製造していることで有名。元宮中の御用針司である。

この「ほつれのん」は、セーターなど、どこかで引っかけてできたループを裏地に回して、表面をきれいにするという。
そうだ! アレを直したい、と早速購入した。





まず、アレを直す前の予行練習で、セーターの糸が出ている箇所を補修してみた。


ループが出ている箇所。


ほつれのん針を刺し込み、裏に針を出すだけ。


針頭付近が細かなヤスリ状になっているために、ほつれのループが引っかかりやすい構造。かんたんにほつれ糸が裏側に回る。あまりに楽しくて、持っている全部のセーターを直してしまった。


次に挑戦するのは、ラオスの浮織の帯の前腹部分。お茶のお稽古や気軽なおでかけに使っているものだ。
これも、何かがこすれた拍子に、モジャモジャと細かい糸が出てきて気になっていた。


セーターと同様、気になる箇所に針を刺し込む。


あっというまに元どおり。


さて、肝心のアレとは、お茶会で活躍している唐織の瓢文様なごや帯である。唐織はうつくしい技法だけれど、構造上、糸が出やすい。
あるとき、前腹の帯締の結び目あたりの部分の糸が浮き出てしまった。
遠目で見ればわからないが、帯を締めている本人は、ヒョロっと糸が出ているとおおいに気になる。ずっとなんとかしたいと思っていたのである。


写真中の矢印部分が、糸が浮いている箇所。


「ほつれのん」は極細針なのだそうだが、きっちりと織ってある地なので、針が太くて入らない。そこで針を垂直に立てず、横に逃がすようにして抜いてみた。糸が引っかかるようにして、横に隠れていった。


見事に糸浮きが直った。成功である。とてもうれしい。

東京の京都館にはまだ在庫が少しだけあったけれど、おそらく店舗に電話をして注文したら送付可能なはずである。ご興味のある方はぜひどうぞ。


ちなみに、私はこちらの「つむぎえりしめ」も半衿をつけるのに愛用している。針の長さといい、糸穴の大きさやかたちといい、実際に使ってみると微細な部分に神経が行き届いて、とても具合がよい。他「木綿針」「絹針」など、どれも針専門店の醍醐味を感じる商品だ。

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三條本家みすや針
京都市中京区三条通河原町西入ル
TEL:075-221-2825 FAX:075-252-1818
営業時間 10〜18時
木曜休



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